top of page

馬主になるための所得条件|年収500万円で本当になれる?審査のリアルを解説

  • 執筆者の写真: POPEYE
    POPEYE
  • 11月7日
  • 読了時間: 5分

「地方馬主になるには、所得500万円以上が必要って本当?」

「年収じゃなくて『所得』ってどういう意味?」

「審査って厳しいの?実際はもっと必要なんじゃない?」


地方馬主を目指す上で、最初の関門となるのが「所得条件」です。

地方競馬全国協会(NAR)の公式サイトには

「年間の所得金額が、原則として500万円以上」と記載されていますが、

この言葉だけでは分からない部分が多く、様々な憶測が飛び交っています。


この記事では、馬主資格の審査で最も重要視される所得条件のリアルについて、

元クラブ職員の意見も踏まえながら、どこよりも詳しく解説します。


年収と所得の違いから、審査で見られる本当のポイント、

そして所得条件をクリアするための具体的な方法まで、

あなたの疑問にすべてお答えします。


「所得500万円」の本当の意味


まず、最も重要なポイントは、「年収」と「所得」は違うということです。


年間の所得金額が、原則として500万円以上であること。 [1]


この「所得金額」とは、会社員(給与所得者)の場合、

税金や社会保険料が引かれる前の年収(総支給額)そのものではありません。


年収から「給与所得控除」という、

いわば会社員の必要経費を差し引いた後の金額を指します。


あなたの「所得」はいくら?源泉徴収票を確認しよう


自分の所得金額を知るには、年末に会社から渡される源泉徴収票を見るのが一番確実です。


以下の項目の金額を確認してください。


確認する項目: 「給与所得控除後の金額」

ここに記載されている金額が、馬主審査で使われるあなたの「所得金額」です。


年収から所得を計算する速算表


源泉徴収票が手元にない場合、おおよその所得金額は以下の速算表で計算できます。

あなたの年収(A)

給与所得控除額

162.5万円以下

55万円

162.5万円超 180万円以下

収入金額 × 40% - 10万円

180万円超 360万円以下

収入金額 × 30% + 8万円

360万円超 660万円以下

収入金額 × 20% + 44万円

660万円超 850万円以下

収入金額 × 10% + 110万円

850万円超

195万円(上限)

出典: 国税庁「No.1410 給与所得控除」 [2]


計算例:年収800万円の場合

1.給与所得控除額: 800万円 × 10% + 110万円 = 190万円

2.所得金額: 800万円 - 190万円 = 610万円


この場合、所得金額が610万円となり、500万円の基準をクリアしていることになります。


審査で本当に見られている3つのポイント


審査では、単に1年間の所得が500万円を超えているかどうかだけを見ているわけではありません。

なぜなら、馬主には馬を継続的に所有し続けるための経済的な安定性が求められるからです。

審査官が本当に見ているのは、以下の3つのポイントです。


1. 所得の「継続性」と「安定性」


たまたまその年だけボーナスが多かった、副業が当たった、

というような一時的な収入増では、審査で有利に働きません。


審査官は過去数年分の所得証明書や確定申告書を確認し、

毎年安定して500万円以上の所得を維持しているかを重視します。


•審査で有利な人: 公務員、大手企業の正社員など、安定した収入が見込める職業

•審査で不利な人: 歩合制の営業職、フリーランス、自営業など、

年によって収入の変動が大きい職業


2. 「資産」の状況


所得500万円はあくまで最低ラインの目安です。

実際には、所得に加えてどのような資産を持っているかも総合的に判断されます。


•預貯金: 最低でも馬の購入代金と1年分の維持費(合計300万円~500万円程度)

はすぐに動かせる資金として持っておきたいところです。


•不動産: 持ち家(ローン残高による)や投資用不動産はプラス評価になります。

•有価証券: 株式や投資信託なども資産として評価されます。


申請書類には、これらの資産状況を証明する書類

(預金通帳のコピー、不動産の登記簿謄本など)を添付する必要があります。


3. 「人格」と競馬への情熱


意外に思われるかもしれませんが、申請者の「人格」も重要な審査項目です。

過去に競馬法違反や金銭トラブルなどを起こしていないかは厳しくチェックされます。

また、面接では、


•なぜ馬主になりたいのか

•競馬に対してどれくらいの知識と情熱があるか

•馬主としての責任を理解しているか


といった点が問われます。単にお金があるだけでなく、

競馬界の発展に貢献してくれる人物かどうかも見られているのです。


所得条件をクリアするためのたった1つの方法


「自分の所得じゃ、ちょっと足りないかも…」という方でも、

諦める必要はありません。所得条件をクリアするための合法的な方法があります。


1. 資産を増やす

所得が少し足りない場合でも、

それをカバーできるだけの十分な資産(預貯金や不動産など)があれば、

審査に通る可能性は十分にあります。

数年間、目標金額を決めて貯蓄に励み、

資産背景を強化してから再挑戦するのも一つの手です。


どこまでいっても、これしかないのです!!w


まとめ:所得500万円はスタートライン


地方馬主になるための所得条件について、そのリアルな内情を解説しました。


•「所得500万円」は年収ではなく、給与所得控除後の金額

•審査では「継続性」「資産」「人格」が総合的に見られる

•所得が足りなくても、「共有馬主」や「資産形成」で道は開ける


所得500万円という数字は、あくまで馬主になるためのスタートラインに立つための切符です。その先には、お金だけでは測れない、感動と興奮に満ちた世界が待っています。


キングビーホースクラブは、その夢への第一歩を、

全力でサポートすることをお約束します。


参考文献

[1] 地方競馬全国協会. 「地方競馬の馬主になるには」.


[2] 国税庁. 「No.1410 給与所得控除」. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm, (参照 2025-11-06).

最新記事

すべて表示
【競馬初心者向け】初期馴致の次は?「本格的な育成調教」のステップと用語を解説!

前回の記事では、競走馬になるための第一歩である 「初期馴致(しょきなんち)」について解説しました。 では、人に慣れ、馬具にも慣れた1歳馬は、 次にどのようなステップを踏んでいくのでしょうか? 今回は、初期馴致を終えた馬が行う「本格的な育成調教」について、 その具体的な内容と、調教レポートを読み解く上で欠かせない専門用語を わかりやすく解説していきます! 育成調教とは?初期馴致との違い 初期馴致が「

 
 
🗺️【全国版】地方競馬の馬主会マップ!入会金・年会費・特典を徹底比較

「馬主になったら、馬主会って入るべき?」 「競馬場ごとに、どんな特典があるの?」 そんな疑問をお持ちの現役馬主様、そして未来の馬主様へ! この記事では、全国に広がる地方競馬の馬主会について、その入会金や年会費、 そして驚きの特典まで、徹底的に調査しまとめました! 特に情報が豊富な南関東4場(浦和、船橋、大井、川崎)については、 詳細に比較していきます。 🏇 全国の地方競馬場と馬主会一覧 まずは、

 
 
👑【船橋・川崎の馬主は必見】入らないと大損!千葉県馬主会の特典が凄すぎる件

「馬主会の会費って、結構高いんでしょ?🤔」 「入会金10万円、年会費5万円…それに見合うメリットって本当にあるの?💸」 船橋競馬場や川崎競馬場所属の馬主、あるいはこれから目指す方にとって、 千葉県馬主会への加入は大きな関心事の一つです。 結論から言いましょう。その答えは、「絶対に入るべき」です。💯 今回は、千葉県馬主会が提供する、その驚くべき特典の数々を徹底的に解説します。 年会費5万円が

 
 
bottom of page